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YASHICA AUTO YASHINON DS-M 35mm F2.8

  • 投稿者: Tik
  • 2010年12月14日 15:56
最終更新日:  15:56

はじめに

AUTO-YASHINON DS-M 35mm/F2.8 です。たまたま見つけて面白そうだったので購入しました・・・が、無限遠が狂っていたのは日記に書いたとおりです。
具体的にはこんな感じに無限遠がずれています。F8まで絞ってもこれだけボケていて使い物になりません。少しズレているというより、回していく感覚だと半回転近く回し足りなく感じます。
代わりに、最短30cm のところ、10~15cmくらいまでピントが合います。全体的に近い方へズレている感じ。バラされて組み間違ったまま、とか玉抜かれてたりするとお手上げですが、ピントさえ合えば良い写りをします。流れや片ボケなど、明らかにおかしなところは見受けられないので、単にレンズ群が全体的に繰り出しすぎているだけのようです。
だけ、というのもおかしな話で、無限遠がこれだけ狂うというのは相当な事ですが・・・。
都合良く解釈すれば、グリス塗ろうかと思ったけど抜いたら無限遠が出なくなった、とかフランジバックが変なカメラに合わせていた、近接専用にした・・・とかだといいんですけど。

修理

とりあえず飾り枠を外しました。
ネジが全周3等分で3本見えます。レンズによってはネジがN本あって、うち絞り羽調整用、ヘリコイド用とかあるようですが、
これの場合は何れもピントリング内側のフランジ部分を押さえており、全てピントリングと中身を連結しているだけのようです。ゆえに、このネジを緩めるとピントリングの連結が切れて空回りします。また、回転端のストッパーはピントリング側にあり、絞りリングで隠れた部分にありました。よしよし。

・・・と、ここまでは大体予想通りでした。
目論見では、レンズ群分解されていなければ

・このネジを緩めてピントリングをフリー(空回り状態)にする
・鏡筒中身のレンズ群はそのまま、ピントリングだけ無限遠マークから少し戻す
・ネジを締めてピントリング~レンズ群を再度固定し、無限遠が出たかチェック
・まだ到達しなければ再度繰り返す

とすれば調整できるんじゃ?と思っていました。

そう、思っていました・・・。
ヘリコイド取れました\(^o^)/

落ち着け、おちけつ!
まだ慌てるような時間じゃない・・・
諦めたらそこで試合終了ですよ

途中までは良かったのですが、ネジが奥まったところにあるのでいちいち戻すのが面倒です。
ネジを緩めたあと引き抜かず、抜ける少し手前まで緩めて残す、ってやりますよね?
そうです、誤って緩め損なったまま回してしまいました。
さらに、リカバリしようと中身だけ回すのですが、深夜作業していたらネボけたのかさらに抜ける方へ回してしまい、ヘリコイドが完全に取れました。

組み立て中の写真から使い回しですが、相方が取れてしまった根本部分。まぁ抜けてしまったものは仕方ないので、組みます。
組み立て検討中の写真。一番上の真鍮色のリングはフォーカスリングのフランジを押さえていたもので、本来はヘリコイド抜いたら取れます。レンズ側から見たら真鍮色のリングはヘリコイドのネジと逆ネジで、先に取り付けてからヘリコイドをねじ込みます。リングがネジ込み足りないとヘリコイド自体が出すぎてしまい、逆だと組み立て時にヘリコイドがマウント側に衝突してしまいます。
(これは組立後の写真ですが)また、ピントリングの回転止めがマウント側にあり、ピントリング側の切り欠きと合わせてストッパーになっているようです。
真鍮色のリングとヘリコイドは別々にねじ込んでから組み立てになります。無限遠自体はピントリングのフランジ固定時に微調整できますが、無限遠を調整できた時にリングと本体側の間に隙間があいてしまうとピントリングが浮きすぎてしまい、ストッパーが効かなくなってしまいます。
おまけに、本体側に回転止めのキー2つ、絞り連動キー1つ、自動絞りのプッシュレバー1個があり、ヘリコイドネジの位置関係を合わせた上でこれを全部連動させないといけません。めんどくさい・・・
こちらはヘリコイド裏側。3時、9時くらいのところが回転→直進の回転止めキー溝で、レンズ後玉右のが絞り羽根連動、隠れてるバネのへんに押すと絞り込むレバーの受けがあります。ヘリコイドを嵌め込む時にキー溝が見えませんので、絞り連動とヘリコイドのキー溝を同じ位置にして目印にするのが良さそうです。また、組み立て時は後玉を養生しておくと良いです。
組み立て時にこんなアクロバティックというか、めんどくさい手順だったとは考えにくいので、本来はマウント側を全部外して後ろから行うんじゃないかと思います。
合わせて、絞りリングの方も手で動かして、ヘリコイド噛みあわせのキーと同じ位置にしておきます。ヘリコイド自体のネジと真鍮色のリングを単独で組み込んで検討したところ、真鍮色のリングが10回転と5~10分くらい、ヘリコイド自体が1回転半で止まることがわかりました。で、リングを完全にねじ込んだ状態だとマウントに衝突することもわかりました。
ついでにヘリコイドとその相手のグリスを落とした上でシリコングリスを塗っておきました。
リングの上に一部ネジが切ってないところがありますが、組み立て時にネジの最上部とリングの頭が揃えば良いことがわかりました。かつ、無限遠調整時、写真のようにリングと胴体の間に大きな隙間が開かない状態であればOKです。はみ出たグリスや、グリスを触って移ったところは拭きとっておきます。

無限遠を粗調整して、良さそうであれば絞りリング等の組み付けを行います。
ヘリコイドを組み込んだところ。下のピントリングは後ろ玉養生に置いていますが、本来は上部真鍮色の部品に嵌ります。中央左付近にネジが見えますが、これを覆う形で絞りリングが来ます。
中央の凹みはピントリングのストッパー穴で、板状の部品がここに嵌ります。接着などはなく乗っているだけなので、外してから絞りリングを取り付けるまで落とさないよう注意が必要です。
絞りリング。[2.8] 指標の真上あたり、垂直に押しバネが立っており、クリックストップ用のボールが載っています。
内側に銀色のバヨネットみたいのが見えますが、適当なマウントアダプターに載せてるだけでレンズとは関係ありません。

絞りリングのイモネジ。うろ覚えですが、マイナスの1.2mm だったように記憶しています。
精密ドライバー5~6本セットだと1.4mmスタートのものが結構ありますが、1.4mmだと入りません。
プラスの方は忘れましたが、#00 だったか #0 だったような・・・
こちらが被写界深度指標。少しだけギザギザが見えていますが、下部に絞りリングのクリックストップ用の切り欠きがあります。先ほどのスチールボールがここに嵌ることでクリック感が出ます。3つのイモネジで止まっていますが、左右にややずれた状態で止めると、最小絞りや開放側のどちらかだけクリック感が違ってしまいます。仮止めして感触を確かめつつ固定すればOkです。
こんな感じで、絞りリングを取り付けると外れなくなります。
ピントリング下部の切り欠きが上記部品に当たることでストッパーとして働きます。
ピントリング内側にフランジが見えます。
冒頭のようにネジで固定しますが、無限遠の微調整を兼ねています。コリメータみたいなものはないので、昼間遠くの物でややオーバーインフで合わせました。手順としては、飾り枠(フィルタネジ切ってあるところ)を取り付けないままピントを見て、このネジを3本緩めてヘリコイドを固定したままピントリングだけ空回りさせ、ネジを固定して追い込んでいきます。

まとめ

写りですが、周辺減光は大きいものの古さを感じさせない良い写りです。
個人的には夜の光り物が良さそう。35mm/F1.4Gと被っており写りは負けるものの、たまに持ち出したくなるかな、と思いました。

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